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前回からの、伊香保旅行の続きです。
旧渋川有限責任信用組合近くの渋川四ツ角西バス停から伊香保温泉までバスに乗りました。
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バスに揺られること約20分、有名な伊香保石段街に到着です。
伊香保石段街の由来は戦国時代に遡ります。
武田勝頼が長篠の戦いで負傷した武田兵の療養の場として、当時上州を支配していた配下の真田昌幸に温泉街を整備させたのが石段街のはじまりとされています。
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伊香保石段街の石段口近くには渋川市の史跡、ハワイ王国公使別邸が建っています。
こちらはかつてハワイが独立国だったころの日本駐在公使、ロバート・ウォーカー・アルウィンの別邸です。
日本に残るハワイ王国唯一の史跡です。
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ハワイ王国公使別邸の縁側にはめ込まれている引き戸のガラスは、表面に微妙な凹凸があり通し先が歪んで見える「大正ガラス」でした。
歴史的建造物を回っているとよく見かけるガラスです。
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ハワイ王国公使別邸は室内を無料で見学できます。
邸宅はやたら縁側が広い造りになっていました。
今風な考えで見ると無駄な空間ですが、当時は重要な場所だったんでしょうか。
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また別邸は昔の日本の家屋らしく、やたらと鴨居が低いです。
この造り、外国人であるアルウィンさんには不便であったと思いますが。DSCF8985
ハワイ王国公使別邸の隣には資料や写真が展示されているガイダンス施設があります。
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館内は写真撮影禁止です。
入口をはいると目の前に映像パネルがあって、起動させるとロバート・ウォーカー・アルウィンをデフォルメさせたキャラクターがアルウィンの足跡や日本とハワイ王国の関わりについて解説してくれる。
アルウィンさんも没後自分がこんなキャラクターになっているとは考えもつかなかっただろう。
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ハワイ王国公使別邸を見学後、石段街に戻ります。
この石段は頂上にある伊香保神社まで365段の階段で、伊香保神社の参道にもなっています。
石段街は昔ながらの射的屋や土産物屋が並んでいて、行き交う人で賑わっていました。
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しかし一歩石段からわき道に入ると、もう長らく誰も使用していないような建物が並んでいます。
石段沿いにあるお店にはそれなりに人が入るようですが、脇道まで人が来るほどには伊香保に客足は延びていないようです。
全体的に脇道は石段街に比べて荒涼とした雰囲気が漂っています。
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苦労して石段を登り、あと一息で伊香保神社というところでちょっと脇道に入ると、目の前に旅館の廃墟がありました。
三階建ての、周りの旅館と比べるとそれほど大きくない旅館で「いでゆの宿 紅葉」と書かれています。
有名な伊香保神社のすぐそばにもかかわらず廃墟になってしまうなんて、他のホテルに比べ建物の規模が小さかったからだろうか、などと考察していると
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そんなことはありもうさんとばかりに「いでゆの宿 紅葉」の真後ろには、バックボーンのごとく巨大な廃墟ホテルがありました。
いったいいつから廃墟なのだろう、表面の塗装はぼろぼろにはげ、ここからこうして見上げているだけで圧倒されそうな存在感を放っています。
ベニヤ板で覆われた窓と素通しの窓とのコントラストがまたいい。
屋上に掲げられた宣伝文句が「TOP OF IKAH(イカゥ)」になっているのもポイントが高いです。
それともあれ、このホテルの名前ですかね?すごいセンスだ。
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この廃墟ホテル、伊香保神社前の石段のすぐ脇にそびえ立っています。
また横から見るとまたボロさが辛くなるほど際立っていますね。
しかし、伊香保神社へ参拝に行こうとする人たちは、誰もすぐ横にあるこの廃墟を見ようとしません。
こんなに存在感があるのに、まるでそんな廃墟など存在していないかのようにシカトしてみんな楽しそうに石段を上がっていきます。
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廃墟脇の石段を登った先には有名な伊香保神社があります。
縁結びのパワースポットだかなんだかで、訪問時は結構な人だかりができていました。
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その伊香保神社の左斜め前に敢然とそびえ立つ廃墟の雄姿。
はっきり言って目立ちまくりなのですが、みんな伊香保神社の方を見ているため完全にアウトオブ眼中(死語)です。
まるで温泉の湯気が見せた蜃気楼のようで、その存在を疑いたくなってしまう。
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まるで「SIREN2」の団地ステージに出てきそうなかっこいい伊香保神社前の廃墟。
しかしTOP OF~の看板が示すとおり、石段街の頂上にあるため、これが崩壊すると伊香保の街に甚大な被害をもたらすのではないかとも心配になります。
ボロさから察するに結構前から廃墟化しているようですが、何かの事情で撤去できないのでしょうか。
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伊香保神社の脇を通り湯元通りの方に歩いていくと、神社の裏手にまたしても旅館の廃墟を見つけました。
これで伊香保神社の回りには三軒のホテルの廃墟があることになります。
なんか神社の周りには旅館の存続できない結界でもあるのかと勘ぐりたくなってしまいます。
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この旅館は「邦来館」。
入り口のドアがなくなっているため入ろうと思えば入れそうですが、この邦来館は崖に沿って建っているため迂闊なことをするとガケ下に真っ逆さまになりそうです。
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邦来館の側面。
真ん中にものすごく急な外階段があります。
かつてはどうだったのか知りませんが、あそこを上り下りするのは怖かったと思います。
旅館側面はトタン板で壊れた箇所をつぎはぎし、いろいろと経営努力した痕があってなんとも悲しい。
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邦来館のある湯元通りは、伊香保温泉の源泉が湧いている場所へ続く道になっています。
石段街に比べると人もまばらで、寂しい雰囲気です。
通り沿いにもお店が撤去されたと思しき痕がちらほらと見えます。
これはいつの時代の看板なんだろう。
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湯元通りで見つけた看板。
「ゆるすまい どんな小さな 迷惑も」
見事な五七五ですが、もう少し広い度量を持ってもいいのかなと思います。
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湯元通りを北上していくと終点付近に河鹿橋があります。
紅葉の名所らしいですが、今は枯れ枝しか見えません。
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河鹿橋の下には伊香保温泉の源泉が流れていくのが見えます。
伊香保温泉は鉄分を多く含む温泉で、酸化してこのように茶褐色になるのだそうだ。
その色から「黄金の湯」と呼ばれています。
どうみても茶色ですが、物は言い様ですね。
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その河鹿橋の奥には伊香保温泉飲泉所があります。
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飲泉所では伊香保温泉の源泉を飲めます。
味は、例えるなら鉄棒をやってからその手を舐めたときの味です。
鉄分が多く含まれており、お腹が強くない人にはあまり優しくなさそうですね。
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そんな感じで伊香保散策をしているとあっという間に時間が経ってしまいました。
あやちゃんも疲れて寝てしまったので、この日の散策はここまでとします。
まだまだ見所の多そうな伊香保温泉街。
次回はあやちゃんと朝の伊香保を歩きます。
(訪問月2015年3月)