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日野市の甲州街道を車で走行中、なにやら素敵な建物を見つけたのでご紹介。
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日野市の日野本町、特に甲州街道沿いには歴史的建造物がちらほらと建っています。
日野は江戸時代に日野宿として、甲州街道45宿のうち江戸から数えて10宿目の宿場町として栄え、町にはその名残が今も残っています。
写真は甲州街道沿いにある東京都指定史跡、日野宿脇本陣跡。
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昔の蔵を改築したお店や倉庫が点在する日野本町。
これが23区であれば歴史的建造物として大事にされ、もう少し多く残っていれば川越、佐原のように観光名所になったのかもしれませんが、多摩地区という微妙な位置のためか、大々的な保存も周知もされず、なんか中途半端な感じになってしまっています。
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そんな日野本町において、日野警察署の近くに、当ブログで以前紹介した旧田中家住宅を連想させる洋館と蔵を見つけました。
古い洋館建築に、蔦が絡まる廃墟のような雰囲気が素晴らしい物件です。
こんな美しい建物が日野の甲州街道上にあったなんて、今まで気がつきませんでした。
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止まってよく見てみると、建物の前にはこのような案内板がありました。
どうもここは「有山家」という家の、昔の店蔵らしいです。
写真は明治26(1893)年ころの写真らしく、左側に店蔵が見えます。
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写真左下隅の石垣はこれでしょう。
今も明治時代からほぼ変わっていない形で残っています。
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石垣のそばから見上げる有山家の旧店蔵。
明治時代の写真とちょっと違うように見えるのは、もともとこの建物は明治20年(1897)ころに建てられた土蔵造りの店蔵でしたが、関東大震災で罹災し、その際に外観を洋風古典様式風に改築したからだそうです。
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洋館や蔵の開け放たれた窓を見上げると、爆撃にも耐えられそうな重厚な石扉があります。
厚さだけならペリリュー島で見た西カロリン航空隊司令部の扉の同じくらいではないでしょうか。
でもこの石扉って、閉めることができるんですかね?
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扉には蔦が絡みついています。
蔦って古い建物を魅惑的にみせる重要なファクターだと思いませんか。
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ほとんど史跡レベルな石造りの洋館と蔵ですが、内部は一般公開されていないようです。
洋館は外観こそ石造りですが、内部はあまり改築されず木造なんだとか。
以前当ブログで取り上げた「江戸東京たてもの園」で見たような、関東大震災後に流行ったという、見た目だけヨーロッパ風建築物のひとつといったところでしょうか。
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玄関の上の軒には、ハートをあしらった意匠があります。
お洒落ですね~。
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魅力的な古い建物が点在する日野本町の甲州街道沿いにあって、一際目を引く有山家の石造り洋館と蔵。
史跡のような重厚さと、廃墟のような妖しさを兼ね備えている建造物です。
甲州街道を通る際は、ちょっと気にしてみてはいかがでしょうか。
(訪問月2015年8月)