今回の訪問先は埼玉県新座市にあるダチョウ牧場「並木屋」です。DSCF0604
埼玉県新座市といえば、埼玉県の最南端に位置し、練馬区と接する帝都東京のベッドタウンとして近年急速に発展してきた町です。
新座市民の東京23区への通勤率は約33%なんだとか。
そんな東京23区に隣接する市に、牧場、それもダチョウを飼育している牧場があると聞いて訪問してきました。
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現在地は新座市池田、関越自動車道の脇を通る側道上の、ダチョウ牧場駐車場入り口です。
周辺は畑や雑木林がちらほらと散見されるものの、いたって普通の住宅街で、ここまで町を車で走ってきて、本当にこの近くにダチョウ牧場があるのかと疑いまくりでした。
ちなみに、交通の便は悪く、目的地までの交通手段は車かバイクが推奨です。
「だちょう牧場駐車場」と大きな赤い文字で書かれた看板が目印です。
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ダチョウ牧場駐車場に掲げられたハンドメイドの案内板。
手書きで牧場の簡単な地図が描かれています。
住居番地まで記載されており、ナビもセットしやすいですね。
駐車場からはこの地図に従って歩いて行きましょう。
ちなみにダチョウ牧場に入場料はありません。
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やたらどぶ臭の強いどぶ川沿いにあるこの砂利道を歩いていきます。
訪問日時は休日の昼間だったのですが、ダチョウ牧場への道は家族連れが数人歩いている程度でした。
やはり武蔵野線新座駅と西武新宿線大泉学園駅のちょうど中間という、陸の孤島のような位置がネックなのか人はあまり来ないようです。
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どぶ川と雑木林沿いの道をずんずん歩いていくと、やがて雑木林の中に看板を見つけました。
『ダチョウ牧場へようこそ!』
と大きな青い字で書かれています。
その下に、たくさん小さな文字でたくさん解説があり、ダチョウ牧場を知ってもらおうという熱意を感じました。
しかしながら看板自体は、片方の留め具がはずれて斜めになったままであり、やっつけ感が漂っています。
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腰をかがめ、なんとかその細かな字を読もうと目をこらしていた時、ふと頭の上で気配がして……
見上げると、いました。ダチョウです。
ぐいっと長い首を立ち上げて、看板の向こうの柵から一羽のダチョウがじっとこちらを見下ろしていました。
よく見るとどうやらここがダチョウ舎のようで、複数のダチョウがのっしのっしと歩いています。
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ダチョウ舎の前には先客がいて、その周辺にダチョウが集まっていました。
どうやらダチョウ達に餌をあげているようです。
ここダチョウ牧場並木屋ではダチョウの餌を販売しており、その餌に限ってダチョウ舎のダチョウ達に餌をくれてやることができるのです。
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ダチョウ舎からさらに奥に進んでいくと並木屋のショップがあります。
ショップではダチョウの卵から作ったパンやアイス、サブレなどダチョウグッズが販売されています。
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ここでダチョウの餌を買うことができます。
一皿100円。
餌はこのテのものにありがちなクサい匂いはせず、微妙にお茶っぱ若しくはイグサの匂いがします。
なおダチョウに餌をやる際は、けっして手であげないよう店の人から指導されます。
さらにはダチョウは攻撃力が高いので、下手に近寄って怪我をしても自己責任ですよと念を押されます。
どうやらけっこうダチョウは凶暴なようです。
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餌をもって、再びダチョウ舎の前にやってきました。
するとダチョウの集団が柵越しに私の前にやってきて、長い首を持ち上げてこちらを見返してきます。
こちらが横移動すると、まるで鏡のようにピタリとついてくるのです。
匂いでわかるのか、それとも経験上目の前にやってくる人間は餌を持っていると知っているのか。
ダチョウの表情はわかりませんが、その全身からはいそいそとした雰囲気がにじみ出ていて、早く餌をやらなければいけないような圧迫感を感じてしまう。
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ダチョウに購入した餌をあげていいのはダチョウ舎の前にあるこのポイントのみです。
餌場といえば聞こえはいいですが、木の板が囲いに取り付けられているだけの場所です。
しかも板は餌を求めるダチョウたちのするどい攻撃によって損壊し、微妙に斜めっています。
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あまり近づくと攻撃されるというので………
餌をちょっと離れた位置から、餌場にばらまきます。
あまり近づくと、本気で腕を攻撃されかねないので注意。
ダチョウたちはものすごく餌に注目していて、「はやく飯出せよこののろい人間め!」という心の声が聞こえてくるようです。
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各羽一斉にスタートしました。
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こりゃすごい!
餌を放った瞬間、ダチョウが我先にと首を伸ばしてきて餌を食いまくりです。
餌を奪い合うその様は、以前訪問した「おひさま」のうさぎたちより激しい。
餌に食いつきすぎて、強靭なくちばしの先が木の板に激しくぶつかり、板がガンガンという激しい音を出しながら、上下に振動しています。
すごいなダチョウの食い意地は。
左から二羽目のダチョウなんか首の骨を無視してまで餌に食いついているように見える。
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2皿買ったのに、餌はあっという間になくなってしまいました。
もうないよー、と餌をたいらげたダチョウたちの前で苦笑いしていたら、一羽のダチョウが私の前までのそりとやってきて、覗きこんできました。
な、なんか用ですか?
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「これも餌ですか!?」
とばかりに、構えていたカメラにダチョウがつっついてきました。
その一撃はかなり強烈で、一瞬よろけてしまったほど。
こ、これは餌じゃありませんぜダチョウさん。
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カメラを壊されても困るので、慌ててダチョウ舎前から立ち去りました。
続いて牧場内を散策します。
こちらは子供広場という、ダチョウ舎横にあるミニ広場。
中央に一個だけ古びた遊具があります。
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そして端っこには古びたっていうか、半ば壊れかけている三輪車や子供用乗り物がずらっと並んでいます。
お子様はこれに乗って遊びなさいなということでしょうが、これらはまだ使えるんですかね。
乗ったら途中で空中分解しそうなんですけど。
壊れかけ児童用乗り物が並んでいるこの光景、かなりシュールです。
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子供広場の隣には妙な建築物があります。
自転車駐車場と書いてありますが、その横に錆びたバーベキューセットがあるのでここはバーベキュースペースのようです。
動物たちとのふれあいの後にバーベキューができるようです。
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なお並木屋ショップではダチョウの肉を買える模様。
ダチョウを見ながらダチョウの肉を喰らうという特殊な体験ができるようです。
ダチョウとのふれあいのあとにダチョウ肉を焼いて食う姿は、かなりシュールな光景になると思う。
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またショップの前には二匹の犬が繋がれています。
お店の人によるとこやつらも一応展示物登録をされているようで、ふれあい可とのことです。
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柴犬とふれあう娘一歳。
わざわざ触りにいかなくても懐いてくる犬たち。
なんかぬめっとしたさわり心地でしたが、もふっておきました。
場所柄なのか、その辺の犬より獣臭が強いです。
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並木屋ショップの奥にはうさぎ小屋もあります。
小学校とかによくある動物小屋のような場所です。
こちらもうさぎたちをもふれます。
うさぎは小さく、あまり動かないので足下に注意。
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うさぎとふれあう娘一歳。
帝都直近ながら、田舎の牧場のような雰囲気を楽しめるダチョウ牧場 並木屋。
特に子供の情操教育にはとてもいい施設だと思います。
休日にお子様と訪問されてはいかがでしょうか。
(訪問月2016年1月)