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足立区西保木間にある珍スポット、あさくら画廊を歩いてきました。
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現在地は国道四号線がまもなく帝都東京から埼玉県に入ろうという、保木間四丁目交差点の西側に位置する住宅地です。
この一見してなんでもない住宅地の中に、「あさくら画廊」というギャラリーの珍スポットがあるという。
この珍スポット、かつて「ナニコレ珍百景」などのテレビ番組で紹介されたこともあるところらしく、はたしてどのようなところなのだろうかと思い、訪問してきました。
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目的地は大きな道路に面しておらず、住宅地の奥にあるため発見しにくい場所にあります。
実際に訪問したときも、おおまかな場所はわかっていたのですが、見つけるのに手こずり周辺をぐるぐる歩かされる羽目になってしまいました。
奥に見えるピンクの建物がそれなのですが、写真のような場所にギャラリーがあるというのは思考の外なのか、わかっていてもなかなか発見できませんでした。
何度かこの道の前を通っていたはずなんですけどね…
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住宅地内の私道を通ってあさくら画廊の前へ。
ギャラリー外観はほとんどピンク一色、デコレーションしまくりで派手ですが、周辺は住宅地らしく静かなところです。
さあ入ろうという時になって、妖しさが大爆発している外観と静かな空気のギャップに、思わず「本当に入っていいのか?」と二の足を踏んでしまいました。
本当に入って大丈夫なんでしょうか?
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ギャラリー前で躊躇っていると、ふと、後頭部に謎の視線が突き刺さるのを感じました。
気になって振り返ってみると、後方の遠くに見える家の中から、80歳くらいと思われる婆さんが怖い顔でじっとこっちを睨んでいます。
なんでしょうか。
その視線に、廃墟を眺めているときに突き刺さる視線のような、警戒するものを感じて、なんだか居心地が悪くなってきました。
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ここでもたもたしていると不審者扱いされて110番されそうなので、意を決してあさくら画廊に入ることにします。
ドアは鍵がかかっていたので、声をかけてみると中から「今開ける」との声がかかりました。
治安があまりよくない足立区ですが、鍵は開いていてもこの家に忍び込む輩は少ないのでないでしょうか。
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こんにちは~入りますよ。
……って、すごいなこりゃ。
中もほぼピンク一色でした。
ていうかそれ以前に足の踏み場がないほど、中が色んな物で溢れていました。
場のノリとしては以前行った筑波山のガマ洞窟ですが、物の密度は圧倒的です。
物をかき分けて中に入っていく感じでした。
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足下も絵やよくわからないオブジェがぎっしりです。
足場をよく見て慎重にいかないと何かを踏んで壊してしまいそうです。
そう思いながら足下を見ると、ピンクの絵の隙間から敷居と畳が顔を覗かせていました。
やっぱり元は普通の家なんですね。
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天井にも、このとおり様々な物が貼り付けられています。
ぬいぐるみやらお菓子の袋やらパックジュースの空き箱やら…
本当に入って大丈夫だったのだろうかという思いに駆られながら、物をかき分けかき分け、家主がいるらしい奥の部屋へと入っていきます。
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奥の部屋は手前に比べてギャラリーらしく、壁には絵画が多数飾られていました。
多かったのは、日本のアニメに多い眼が異様に大きな女の子の絵。
アニメが好きなのでしょうか、「少女革命ウテナ」のクッションとかあったし。
しかしそれだけではなく、草間彌生を描いた絵なども展示されています。
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奥の部屋には、ここあさくら画廊の主、朝倉さんがいました。
本当は違う名前のようですが、こう呼べと言われたのでブログ内ではこう呼ぶことにします。
一見近寄りがたそうな外見をしていましたが、話してみるとよく笑う気さくな人でした。
朝倉さんはピンクが好きらしいです。さもありなん。
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部屋の中にはギャラリーだけあって様々な展示物がありました。
こちらはケーキを食べようとするうさぎの絵。
それだけならかわいいのですが、うさぎのあちこちから流れる血とおでこの「殺」の血文字のために、サイレントヒルのロビー君のような禍々しさを放っています。
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『でもいいの?ほんとにそれでぇ』
と書かれたピンクのランドセル。
誰に言っているのだろうか。
ちなみに今は少なくなったそうですが、昔はここによく近所の子供たちが遊びに来ていたそうです。
大人から見ると確かに妖しいスポットですが、確かに子供にとってはいい遊び場なのかもしれません。
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見たこともないような像が奉られた祭壇。
朝倉大師と書かれています。
大量のお供え物は子供のお菓子のようです。
この他にも、似たような「朝倉大明神」という祭壇もありました。
何を祈ったらいいのでしょうか。
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一階の風呂場やトイレと思われる場所にもふんだんに奇妙なオブジェが展示されていました。
風呂場の浴槽の上には巨大なプーさんのぬいぐるみ。
それだけなら普通なんですが、プーさんは目隠しされた上に脳天に刀が突き刺さっており、上半身が血みどろになってしまいました。
死刑と書いてありますが、プーさんに何か思うところがあるのでしょうか。
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朝倉さんによると、ギャラリーの二階も見せて貰えるそうです。
しかし階段は狭い上に、所々に女物の靴が設置してあって非常に上りにくい。
しかも最後の一段はわざと取り外されていて、その先は滑り台になっています。
忍者屋敷のような階段ですね。
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特殊な階段に四苦八苦しながら、なんとか二階に上がりました。
二階は一階に比べ、物は少なく比較的広い空間が確保されています。
展示されている絵も、一階に比べ大人向け、写実的なものが多くなっています。
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二階に展示されていた絵。
私は芸術には明るくないですが、素人目に見てもうまい絵だと思いました。
街の看板とかに広告としてこの絵があっても、まったく不自然ではないように思います。
そういえば朝倉さんはどのようにして生計を立てているのだろう。
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二階は落ち着いた所だなー、とか思っていたら突如朝倉さんが勢いよく引き戸を開けて、新たな部屋を見せてくれました。
そこは部屋というより納戸みたいな広さの空間で、中央にハシゴがありました。
ハシゴの先からは陽光が降り注いでおり、どうやら屋根の上に出られるらしい。
よし、行ってみよう。
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「うらめしや~」
!?
ハシゴを登りきり屋根に出たところで、いきなりそんな呪いの言葉を浴びせられびっくりしました。
はっとして声のした方を見ると、いつの間にこちらを見ていたのだろう、隣家の人がすっと窓の内側に引っ込んでいくのが見えました。
なんだなんだ。
忍者屋敷かと思ったら幽霊屋敷だったのか。
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なんだか怖くなったので、おそるおそる下へ戻りました。
昔は保木間の子供たちがよく遊びにきたというあさくら画廊。
今では子供たちはすっかりこなくなり、代わって20~30代の若者がちらほらやってくるようになったという。
住宅が密集しているこの辺りでは、若者の声は結構響くのかもしれない。
訪問の際はそこらへんを踏まえた行動を取った方がよさそうですね。
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「ええ加減にせ~よ~」
さらにどこかから呪いの空耳が響いてきます。ちょっと怖い。
朝倉さんに尋ねたところ、空耳はよくあることらしい。
そうか。よくあることなのか。
ならばということで、空耳が聞こえる中、訪問記念として朝倉さんに似顔絵を描いてもらいました。
一枚千円(子供は300円)です。
このゴキブリが大量に描いてあるベンチに座り、正面に立つ朝倉さんに似顔絵を描いて貰います。
クレヨンで描いたものとは思えない、立派な絵を描いていただきました。
(訪問月2017月5月)