CIMG0153
訪問したのはもう六年も前のことになってしまいますが…
今回はパラオ共和国アイライ州の歴史的建造物、アイライ・バイの紹介です。
CIMG0152
バイとは、二等辺三角形の草葺屋根が特徴的なパラオの伝統的建築物のことです。
パラオには今もいくつかバイが残っていますが、パラオ最大の島、バベルダオブ島アイライ州にあるこのバイは、古くから集会所として使われていたバイとして知られています。
アイライ・バイは1890年頃建築されたものと推定されており、パラオに現存するバイの中でも最古のものだそうです。
DSCF1264
石の土台の上に、全長20メートル、幅6メートル、高さ12メートルという長方形な建物のアイライ・バイ。
アイライ・バイは釘やネジを用いないパラオの伝統的な工法で建てられており、貴重な歴史的建造物とされています。
バイはかつて、パラオのあらゆる集落に存在していましたが、部族間での争いや自然災害、日本統治時代に発生した太平洋戦争での戦火で激減してしまったという。
DSCF1262
バイの特徴として、正面の三角形の壁面にパラオで代々伝わる物語が彫刻や絵で描かれています。
バイは集会所として使われるものの他、子供の教育用のものや、住居として使われるものもあったようです。
ガイドさんによるとこの違いは、外壁に描かれた絵から判別できるそうです。
CIMG0151
バイの柱にはこんな感じに顔の絵が描かれています。
この顔の絵が描かれた柱は、ここに集まった酋長の背もたれとして用いられたそうです。
このバイの柱にはたくさんの顔がついているので、このバイは酋長の集会用のバイというわけですね。
バイの中は女人禁制であったとのことですが、中でどんな話し合いが行われていたのでしょうか。
(訪問月2012年9月)