IMG_0311
愛知県名古屋市中区にある近代建築、坂文種報徳会本町ビルを見学してきました。
IMG_0200
名古屋城を訪問した際、途中で近代建築と思われる廃墟っぽくてかっこいい建物を発見しました。
写真を撮って後で調べたところ、こちらは鉄筋コンクリート造り三階建ての建物で昭和6(1931)年竣工の坂文種報徳会の貸ビルだそうです。
坂文種報徳会とは、大正時代から救済事業を行ってきた坂家が設立した一般財団法人で、医療の普及向上や社会福祉の増進などを事業としています。
IMG_0319
建物正面は2、3階部分を縦線が強調されたアーチ状に凹ませており、アーチの中に縦長の鉄製窓枠の窓が設けられています。
しかしよく見るとそれらの窓は割れていたりベニヤ板で塞がれていたりして、どう見ても廃墟にしか見えませんね。
ビルは一階が店舗、二階以上を居住区として使用する長屋形式の建物だそうで、見る限りかつては4店舗が入居していたようですが…
IMG_0322
その内の3店舗は間口が工事用のフェンスで囲われていました。
これではかつて何の店舗が入っていたのか推測するのも難しいです。
残る1店舗がなくなれば、このかっこいい近代建築も取り壊されてしまうかと思うと残念です。
IMG_0317

残る1店舗の軒先テントには「堤靴店」とあり、乗馬靴を販売修理する珍しいお店のようです。
創業明治40(1907)年という革長靴の老舗らしく、10年以上前の時点で80歳になる三代目が一人で作っていたとか。
訪問時は工事用フェンスこそかかっていないもののシャッターが降り、Googleで検索すると「閉業」となっていますが、これは…。
IMG_0312
坂文種報徳会本町ビルの側面です。
名古屋市のど真ん中にもかかわらず、手の届くところには廃墟でよく見かけるグラフィティが描かれてしまっています。
現代的なビルが建ち並ぶ中区にあって、隣には2019年2月竣工のきれいなマンションが建っているので余計に廃墟感が際立っています。
IMG_0313
IMG_0316
IMG_0315
ビルの外壁にはアーチ以外にもいくつかお洒落な装飾が設けられています。
アーチをはじめそれぞれの装飾は外壁の古さと相まってとてもかっこよく、ビルが取り壊されてしまうとしたらとても残念ですね。
リノベーションされて生まれ変わる可能性はあるんでしょうか。
IMG_0321
そんなことを思いながらビルの裏側に回ってみると、裏はこんな感じになっていました。
清澄白河の旧東京市営店舗向住宅の裏側を連想させる崩壊っぷりです。
う~ん、これではリノベーションも難しいのかもしれませんね。
(訪問月2019年12月)