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文京区本郷にある、東京大学本郷キャンパス内の学生食堂「本郷中央食堂」を訪問してきました。
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現在地は、東京大学本郷キャンパスの西側を走る本郷通りです。
左手に見えるレンガ壁が東京大学本郷キャンパスの塀。
赤レンガがイギリス積みで構築された、長い歴史を感じさせる塀です。
深夜にこの道を歩いていると、ときおり夜遅くまで居残って、門を閉められてしまった東大生が塀の上から飛び降りてくるのを見かけます。
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正門からキャンパスに入ります。
東京大学本郷キャンパスは許可をとることなく誰でもキャンパス内に入ることができ、そのため構内ではよく付近住民などが散歩をしています。
写真は学園紛争で有名になった安田講堂。
ここでは中国からの観光客と思われる団体が講堂をバックに記念撮影をしていました。
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その安田講堂前の広場に、地下へと繋がる階段があります。
一見して、ここは一般人立ち入り禁止場所だろうと思うような秘密の階段に見えますが、なんということはない、「本郷中央食堂」という地下学生食堂への入り口です。
こちらの学食は一般人でも利用することができますが、入り口が暗いので思わず入るのを躊躇ってしまう。
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地下階段を下りていくと、地下一階には吹き抜けの通路があって、この通路の先に学食メニューのサンプルが入ったケースがあり、その向こうには食券の券売機があります。
カマボコ型の入り口は、なんだか防空壕みたいですね。
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この通路の下が学生食堂になっています。
真ん中にある炊事場を囲むように長テーブルが100台くらい並べられている大きな学食です。
地下1階、地下2階に相当する部分をまるまる使った、円形の巨大地下空間になっています。
当然ながら窓もなく、閉塞的な空間なので、ますます防空壕のような印象を受けてしまう。
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地下一階の券売機。
値段を見ると、国立大学の学食ということもあって、コストパフォーマンスは非常によい。
東大が家の近くにあるならば毎日食べに来たいくらいです。
私も学生の頃は学食を利用していましたが、いかに恵まれていたかということを社会人になった今になって感じます。
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本郷中央食堂名物・『赤門ラーメン』400円也。
赤いあんかけが特徴的な、刺激的な色のラーメンです。
しかし見た目に比べてそれほど辛くはなく、食べやすい。
味もおいしく量も充分で、外で食べたらこの倍の値段はするだろうと推測されます。
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周囲を見回せば、東京大学の学生さんたちがあまり無駄話をすることなく、比較的静かに食事をとっています。
大平洋戦争中、日本で最高の頭脳をもつ東大生を空襲から守るため、東大の地下に防空壕が造られていたとしてもおかしくはない。
ひょっとしたらこの場所は、戦争中の防空壕を改築したものなのかもしれませんね。
もっとも旧本郷区は空襲の影響が少なかった区であり、街にはいまだ歴史的な建造物が多数残っているし、東大も空襲の影響をほとんど受けていないそうですが。
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仮に本郷中央食堂が防空壕跡であっても、すべての学生を入れられるスペースはありません。
ですが、本郷中央食堂の他にも、銀杏メトロという擬似的な地下街があったりと、地下施設のある東大本郷キャンパス。
この広い東大構内で、あまり地下施設を造る必要はなさそうですが、こうした地下施設は、ひょっとしたら昔の防空壕の名残なのかもしれません。
(訪問月2015年9月)