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群馬県北群馬郡吉岡町にある博物館、伊香保おもちゃと人形自動車博物館を子供たちとともに歩いてきました。
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以前訪問した命と性ミュージアムから近いところにある「伊香保おもちゃと人形自動車博物館」。
おもちゃと人形自動車博物館は様々な博物館を詰め合わせた大型複合ミュージアムです。
どう統計をとっているのかはわかりませんが、私設ミュージアムとしては年間入館者数がNo.1なのだそうです。
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館内はテディベア博物館に始まり、おもちゃと人形博物館、自動車博物館、癒しの森、世界のワイン&ビール、リス園など複数のミュージアム?を順路に沿って回っていく形になっています。
写真はテディベア博物館の次に来る昭和レトロテーマパーク駄菓子屋横丁の昭和通り。
昭和通りは古きよき昭和の街をイメージした小路になっており、昭和のポスターなどが道沿いに貼られていてなかなかいい雰囲気です。
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こちらは昭和通りに貼られていた、昭和のぬりえ。
むむっ、これは。
荒川区町屋のぬりえ美術館で見た「きいちのぬりえ」ではないですか。
貧しかった戦後の困難期、子供たちに夢を与えるきいちのぬりえは大ヒットしていたという。DSCF3539
軍服のまま勝利と栄光のシンボル「月桂冠」の日本酒をあおる日本陸軍将兵のポスター。
昭和通りということで昭和に作られたポスターでしょうが、これは満州事変や日中戦争など日本陸軍が破竹の勢いであったころのポスターでしょうか。
日本軍将兵は現代でいえば自衛隊員なわけですが、自衛隊員が隊服で酒を飲んでいるポスターなど作られることはないでしょうね。
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昭和通りに貼られたポスターを見ているといつの間にか娘がいなくなっていて、探すと駄菓子屋「伊香保屋」にいました。
こちらは昭和レトロの駄菓子屋とのことですが、陳列されているのはマーブルチョコやコーラガム、にんじんなど今もコンビニなどで見れる駄菓子が多かったです。
今も昔も子供の好きなものは、そんなに変わっていないんでしょうね。
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吉岡商店街のきゅーぴー専門店、キューピー屋。
マヨネーズで知られるキューピー株式会社は日本の会社ですが、キューピーちゃん自身は1909年アメリカのイラストレーターによって生み出されたキャラクターです。
ちなみに太平洋戦争が始まった年に生まれた絵本作家の長野ヒデ子さんの話で、自身の出生時お父さんが嬉しくて大きなセルロイドのキューピーちゃん人形を買ってきたそうですが、祖父が「外国の人形など!」と言って怒り、以後は蔵に入れられたままになってしまったそうです。
昭和には赤ちゃんのプレゼントさえ敵国産としてそうした扱いを受ける、極めて保守的な時代がありました。
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おもちゃと人形自動車博物館は3階建てで、2階と3階は自動車博物館となっています。
2階には頭文字Dの主人公の実家「藤原とうふ店」とハチロクが展示されております。
「藤原とうふ店」は群馬県渋川市に実在した「藤野屋豆腐店」をモデルとしていて、2006年に閉店した同店舗の看板や外装品を譲り受け、その正面外観をここに再現したそうです。
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3階は昭和のスポーツカーがずらりと並んでいます。
2000GTやダットサンフェアレディ、GT‐R、フェアレディZなど現在も運用される名車ばかりなのですが、あまり子供には受けなかったようで、この階は走って通り過ぎてしまいました。
どちらかというとこの博物館は、大人向けかもしれませんね。
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自動車博物館をすぎると、いったん館外にでて「癒やしの森」という屋外展示場にでます。
癒しの森は迷路のようになっている園路ですが、あちこちに昭和の看板や広告がかかっています。
ガソリン代が46円か…そんな時代もあったんですね。
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癒しの森途中には昭和33(1958)年の東京下町を舞台とした映画「ALWAYS 三丁目の夕日」の鈴木オートが再現されていました。
鈴木オート内には映画撮影に使われたスーパーカブや軽三輪トラック・ミゼットが展示されています。
ミゼットは販売されている?ようで、販売価格が22万8000円と書かれていました。
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癒やしの森から再度館内に戻ると、続いてアンティークベア博物館です。
テディベアの中にまぎれる正面のミッキーは「カウボーイミッキー」と名付けられ、1955年7月17日アメリカロサンゼルスのディズニーランドがオープンした時、アトラクションに出品されたミッキーで、世界に一体しかない幻のミッキーと言われています。
顔が革で作られている大変珍しい貴重なものなのだそうです。
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アンティークベア博物館の次は「世界の人形」を集めた博物館です。
これはアフリカのどこかの国の人形のようです。
ちょっと不気味で怖いですね…
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最後の出口手前にカフェ・キャバリーノという館内カフェがあります。
世界のワイン&ビール博物館が上にあるからなのか、オリジナルワインが100円ととてもリーズナブル。
館内では順路の途中駄菓子や洋菓子を買えますが、飲食はここでのみとなっています。
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個人的に博物館内で一番いいと思ったのが出入り口直近にあるトイレ。
おもちゃ博物館らしくトイレや個室内にも銃の展示がなされていて面白かったです。
さらには出入り口ドアが複数あって、ここを通るとまるでどこでもドアを使ったかのように、いきなり博物館出発地点から終点のカフェキャバリーノにワープできるのです。
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最後に、入館時にもらえるキューピー人形に絵付けができるコーナーがあります。
伊香保おもちゃと人形自動車博物館にはキューピー工場があり、コンピュータ制御で20秒に3個、朝10:00から夕方3:00までに3000個のキューピーが誕生しているという。
今では日本人で知らない人がいないくらいなじみのあるキューピーですが、かつてこの人形が敵国の人形として忌み嫌われた時代もありました。
そんなことを思いながら子供たちと一緒に、旅の思い出としてキューピー人形に絵付けしてみました。
(訪問月2018年8月)