立川市砂川町にある、猫返し神社を歩いてきました。
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立川市の国営昭和記念公園の北側、五日市街道沿いに立川水天宮・阿豆佐味天神という神社があります。
立川水天宮は、立川市の安産・子授けの守り神として知られている神社です。
その立川水天宮の境内の端っこの方に、別名猫返し神社と呼ばれる蚕影神社があります。
この蚕影神社で願掛けをすると、いなくなってしまった飼い猫が戻ってくる、というのでいったいどんな神社なのか見学してきました。
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蚕影神社前には「ただいま猫」の像が狛犬ならぬ狛猫として鎮座しています。
かつてジャズピアニストの山下洋輔氏が、いなくなってしまった愛猫を17日間探し続けた後、蚕影神社で願掛けしたところ、翌日猫が戻ってきたという。
そのときは半信半疑だったそうですが、その後再び別の飼い猫がいなくなり、また蚕影神社で祈願したところ4日後に猫が戻ってきたとのこと。
それ以来蚕影神社は、猫返しの御利益がある神社として知られるようになりました。
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奉納された猫返し絵馬。たくさんの人が猫返しの願掛けをしています。
絵馬の文面からは、いなくなってしまった猫への飼い主の切実な思いが伝わってきます。
半ノラだったとかならともかく、生まれてからすぐ飼い猫として生きてきた猫が、厳しい外界でたくましく生きていくのはなかなか難しいこと。
今は少なくなりましたが、ほんの20年位前までは道路によく猫の礫死体が転がっていました。
神にすがってでも愛猫に帰ってきてほしい気持ちは、以前同じように猫を飼っていた私にもよくわかります。
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蚕影神社本殿。祭神は金色姫命で、養蚕の神です。
かつての立川砂川地区は養蚕の盛んな地域で、蚕の天敵であるネズミを駆除する猫がとても大切にされていました。
金色姫命は蚕に禍をなすネズミを駆除する猫の守り神でもあり、ここで祈願をすると飼い猫が戻ってくるのでしょうか。
とりあえず私にはいなくなってしまった猫はいないので、今はもう亡くなってしまった三匹の愛猫の冥福を祈りました。
(訪問日‎2013‎年‎11‎月‎10‎日)